ヨーロッパ 陶器の旅 その4
「輝きと繊細さがあれほど見事で、形と色があれほど独創的な、施釉焼成された炻器を、人々は最初粗野な焼き物とみなした…」
ルイ・ゴンズ 1898年
ということで、今日はパリにある国立陶磁器美術館(セーブル美術館)に行ってきました。
文頭の言葉は日本の焼き物を紹介するコーナーでの説明文の一部です。なるほどなと思った一文でした。
今度からお客様への説明にこの言葉を使わせていただきます!
セーブル美術館はホテルからおよそ1時間くらいの少し郊外ちっくな場所に位置しています。
ここまで来るとパリ中心部の喧騒から離れられて、少しだけゆったりとした時間を楽しむことができます。
中に入っても外れた場所にあるせいかほとんど観光客らしき人はいなく、貸し切りとまではいかないですが、一人二人ぽつぽつとすれ違うくらいで人並みに流されないでゆっくりと鑑賞することができました。ラッキーなタイミングです。
ここは世界中の陶器の展示がされてあり、日本語で書かれた説明パネルも各箇所に置いてあるのでフランス語が読めない自分にもすごく勉強になる場所です。しかもここも撮影をしても全く怒られないので、作品と説明の書かれたパネルをこれでもかと撮影してきました。帰国して時間のあるときにまた読み返して勉強したいと思います。
人は少なかったのですが、自分と同じように写真を撮りまくっている女の子がいて、しかも自分と同じようなタイミングで同じ場所をいったりきたりしているので「じゃまだなー」とおそらくお互いに思いながら、、
それでもお互いに気になっていたようでどちらからともなく話始めると、どうやら建築を勉強している学生さんのようでした。
形にとても興味があってこれからの勉強の参考にしたいとのことでした。
ヨーロッパの美術館は、館内でスケッチをしている人がいたり、写真もそうですけど色々な楽しみ方があります。
中には日本の織部焼に似た色合いの他国のものも。
何かの漫画に「織部」は「オリーブ」からきたようなニュアンスがありましたが、古田織部が他の国から影響を受けて文化を築いたってのも考えられない話ではないですよね。
今は写真も時代もバラバラになってますが、これも帰ってからもう少し掘り下げてみたいと思います。
日本の陶器を紹介するコーナーには主に茶道具がずらり。
萩焼ってあんまりないんですよねー、こういうところに。セーブルでも一つも見ることができませんでした。
いつか萩焼専門コーナーができたら面白いだろうなって思います。
セーブル美術館を出て向かった先はパリでギャラリーが並ぶ一角。
どこからどこまでがそのエリアかわからなかったですが、ここは本当にギャラリーが多く並ぶ場所でした。
中には日本人が経営されているギャラリーも。
閉まってましたが、日本の鎧を中心にディスプレイしてあるギャラリーも。
絵が数枚だけ飾られているギャラリーも。
さすが芸術の都パリです。
わずかなパリ滞在でしたが、素敵な出会いもあり何かヒントをいただいたような気がします。
めっしーぶく パリ
明日はまた場所を変えたいと思います。